ちょっと切って、
そのまま盛る。
このチーズボードは、名前に縛られる道具ではありません。
素材に使われているのは、高級家具にも用いられる山桜の木。
ほのかな赤みを帯びた木目は細かく、すべすべと滑らか。
控えめだけれど、じっと見ちゃうような、そんな色気のある木肌です。
もちろん実用性も申し分なく、しっかりとした強度もあり、割れや反りに強いという特性も併せ持ちます。
表面は、胡桃油によるオイルフィニッシュ仕上げ。
油分が木にゆっくり浸透することで、自然な艶が生まれ、使うほどに色合いも深まります。
厚みは1.5cmとやや薄手で、見た目も使い心地も軽やか。
縁にほんのわずかな段差をつけることで、シルエットに凛とした輪郭が。
ちょっと切って、そのまま盛る。そのあいだを気持ちよく行き来できるよう、丁寧な設計が活きています。
“切れる”かどうかよりも、
“切りたくなる”かどうか。
相棒としておすすめしたいのが、東屋のチーズナイフ。
流れるようなフォルム、艶を抑えた真鍮の質感、指先にすっと沿う重量感。
手に取った瞬間、果物でもチーズでも、なにか切りたくなってしまう。
これは、使い手の気分を動かすナイフなのです。
製造は、700年の歴史をもつ刃物の里・岐阜県関市の成戸刃物。
ステンレス鋼の刃を、真鍮の柄でしっかりと挟み込み、真っ直ぐな一本に仕上げています。
正真正銘、本職の包丁職人が手がけており、本気で"切る"ために作られています。
柄には無垢の真鍮を使用。
ほんのり金色に光るその質感は、使うほどにくすみ、やがて深い艶を宿していきます。
テキスト:栗山 萌
写 真 :天神 雄人
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