サビ十草は、日本古来の「十草柄」を丁寧に手描きで施したシリーズ。
その名の由来となった木賊(とくさ)は、まっすぐに伸びる姿から、江戸時代より「成長」や「繁栄」を願う縁起の良い文様として愛されてきました。
器にのびのびと描かれる線はなんと全て手書き。
想像するだけで気が遠くなるような作業を「手仕事」としてこなせる技術と集中力は、もはや職人の域を超え、芸術の領域に足を踏み入れているとさえ思えます。
狂気すら感じる精密な線の細かさと、手書きならではの微妙な揺らぎや強弱。
この相反する要素が共存しているからこそ、ただの「模様」では済まされない、不思議な引力を放っているのかもしれません。
さらに、素地には風合いを出すため、あえて砂や鉄粉を混ぜ込んでいるのだとか。
通常であれば「不純物」として取り除かれるはずのものを、意図的に残すことで、表面に浮かび上がる黒点(鉄粉)や、釉薬の下から透けるざらりとした質感を表現。
真っ白で均一な陶器にはない、土ものならではの「味わい」を存分に感じられます。
整いすぎない線も、ちいさな黒点も、すべてが偶然のように見えて、手間を惜しまずに計算されたもの。
そのささやかな表情の積み重ねが、長く寄り添いたくなる魅力を帯びています。
サビ十草は、素地の上に白い化粧土(泥状の粘土)をかけ、その上から透明な釉薬を施して焼き上げる「粉引き(こびき)」と呼ばれる技法を用いています。
その製法によって生まれるのは、真っ白ではなく、どこかやわらかく、ほんのりとした白。
やさしさと繊細さが同居する、粉引きならではの風合いです。
一方で、素地と釉薬のあいだにもう一層ができるため、通常の陶器よりもやや割れやすく、汚れやシミもつきやすいという特性もあります。
使い続けるうちに、表面の釉薬にはうっすらと貫入(細かなヒビ模様)が現れ、そこに料理の色や油分がじわりと染み込んでいきます。
まるで年を重ねるように、少しずつ味わいを蓄えていくその変化が、粉引きの器が“育てる器”と呼ばれる由縁です。
また、粉引きの器の特徴として還元(酸素が足りない状態)で焼くと、器全体に薄ピンク色の斑点が出る場合がございます。
これは御本手(ごほんて)と呼び、安土桃山時代から多くの茶人に愛されてきた技法のひとつなので、器が持つ表情のひとつとして楽しんでいただけたらと思います。
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焼成の度合いや釉薬の性質上 色ムラや色幅が出やすく個体差が生じます。
器に含まれている空気が焼成時に気泡となり釉薬の表面に小さな穴となって現れます。
素地の成分が焼成中に酸化し発色したもので、淡い紅色の斑点が器の表面に現れます。
素地と釉薬の収縮率の違いによって生じるヒビがございますが使用上問題はありません。
土に含まれる鉄分が焼成時 表面に黒い点として現れたものです。赤土・黒土に多く見られます。
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