ながく使い続けたい
タックドレスエプロン。
左:モデル身長:152cm / 右:モデル身長:164cm
生地、着心地、かたち、色。
「自分たちが、ながく使い続けたいものであるか」だけが判断基準。とても"身勝手"にエプロンをつくりました。
まず生地はコットンとリネンの混合に。
リネンとは 吸水性が抜群で、丈夫で、触るとサラッとしている素材です。
中が空洞のため、夏は熱を逃し、冬は体温を保温してくれたりと一年を通して使える万能な生地でもあります。
ですがこの配合が多くなると、使い初めのパリパリ感が強すぎたり、洗濯した時のシワや縮みが気になったりと、もう少し扱いやすさと柔らかさがほしいところ。
ではコットンの配合を増やすとどうなるかというと、今度は”洋服感”が強くなり、ワンピースの延長のような印象に。
これはこれでカッコよさがありますが、洋服の上にさらに重ねて着るには少し印象が重たく感じます。
なにより、繊維が丸くてやわらかいぶん摩耗しやすいため、使い続けるとどうしてもやつれた雰囲気になるのがネックだったのです。
そのちょうどいいバランスを探って辿り着いたのが、コットン45%とリネン(麻)55%。
リネンの伸びやすさ・通気性のよさと、コットンの吸水性・耐久性が互いを補い合い、扱いやすく、それでいてしっかりと“育つ”生地になりました。
裾幅に243cmもの布を贅沢に使い、360°どこから見てもきれいなかたちに。
リネン特有のくたっとした生地との相性も抜群で、動くたびに自然なドレープを描きます。
思わずくるっと一回転したくなってしまったら、それはもう、作り手としては最高に嬉しいです。
腰から広がる細やかなギャザーでゆるやかに広がるラインは、体の線を拾わず、それでいて上品。
エプロンに大切な「着疲れしない」要素もたくさん詰め込んでいます。
長時間着ていても首や肩が凝りにくいように、肩紐は太く短めに。
しゃがんだり、手を伸ばしたり、パッと駆け出したりと、必要な動作が自然にできるような軽やかさも意識しました。
ポケットはウエストの両サイドにあり、スマートフォンも余裕で入るサイズ感。
たっぷりとした布を生かすため、総丈はやや長めですが、スカート部分にゆとりを持たせているので、152cmの私が着ても動きづらさを感じることはありません。
テキスト:栗山 萌
写 真:天神 雄人
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